突然地球に飛来したエイリアンと、言語学者(エイミー・アダムス)と理系の学者(ジェレミー・レナー)が米軍の命令でコンタクトを試みるというもの。
見るまで気が付かなかったが、これは原作がテッド・チャンの傑作短編、「あなたの人生の物語」なのだった。
原作よりはよほど膨らませてはいるものの、本質は捉えて、しっかりまとめ上げられている。
テッドチャンのアイデアの核心、異星人とコンタクトするうちに、時間の概念が変わってそれまで見えなかったものが見えてしまう、と言う事と人類を救うということ、何より人生が始まる前から見えてしまう事のえもいわれぬ哀しみが、なかなか上手く描かれていると思う。原作以上に、人類に対する希望を見いだそうとする視点を感じた。
SFファンならずとも見るべき作品と考える。