映画の感想 Eye in the Sky ★★★☆☆

無人偵察機の映像、現地のエイジェントの隠しカメラ、を通じ、米国と英国の軍人、関係省庁の高級官僚、そして大臣、首相が、ピンポイントの攻撃をどのように行うかを描いている。政治家は細かい検討の場にはおらず、海外出張中であったり、体調が悪かったり、して一口で言えば巧妙に責任を回避しつつ現場に玉を投げ返す。その現場と言っても、爆弾投下の場所とは遠く離れた場所に分散し、通信手段の発達により、米国と英国の基地に分かれ、かつ複雑に権限が絡み合っている。

重要な攻撃が、実に危ういデータのやり取りの中で決められること、そもそも他国の領土に、テロリストがいるとはいえ、勝手に攻撃していることなど、唖然とするが、考えて見ればイギリスもアメリカもそんな事は今まで散々やっているのだった。

みんな、誠実に義務を果たしているだけなのだが、無垢の犠牲が生まれるのだ。