映画の感想 エクスペンダブルズ ニューブラッド  ★★★☆☆  

アクションスター大集合のエクスペンダブルシリーズ最新作。とは言え、興行収入は振るわなかったらしい。

 シュワチャンはでないし、シルベスター・スタローンは、始めと終わりだけ。

おもなアクションシーンは、ステイサムが主にやるのだが、なんというか舟の中を行ったり来たりのアクションがしょぼい。切れがないなあ。それに適役のアンディ・ガルシアが核爆弾が残る舟に最後まで残るのだけれど、どうやって勝ち残るつもりだったのだろうかね。ステイサムのアクションも走るところなど、もう一つだねえ。と言う事で、★二つに近い三つ。 四作目ともなれば仕方ないか。

 

映画の感想  シャッターアイランド ★★★★☆

舞台は1954年のアメリカ。精神病院が設立された島にFBIの刑事が失踪したという女性犯罪人かつ異常者を捉えるために訪れる。

しかし、捜査は少しもはかどらず、医者は非協力的で、なおかつ主人公のFBI捜査員は妄想に悩まされ。。。。

 途中から、なんとなくデカプー演じるFBI捜査官自体があやしく見えてくるので、結末部の展開も、びっくり仰天と言うほどではなかった。

あやしげな、時に耽美的な映像表現、緻密な描写、ナチスと闘った経験のあるものが残っている時代、精神医学会においてロボトミー手術が行われていた時代、そのような要素・背景がない交ぜになって、深みのある作品にはなっている。

しかし、デカプー会心の作品というわけではないな。また彼が崖を上り下りするようなシーンでは、案外俊敏では無い感じがした。ああいう所は、演技力ではカバーできないところなので、ちょっと気の毒。

ベン キングスレーが安定の出来。と言う事で、★は本当は3.5と言うところか。

充分面白く、悪い作品ではないです。

 

映画の感想 Eye in the Sky ★★★☆☆

無人偵察機の映像、現地のエイジェントの隠しカメラ、を通じ、米国と英国の軍人、関係省庁の高級官僚、そして大臣、首相が、ピンポイントの攻撃をどのように行うかを描いている。政治家は細かい検討の場にはおらず、海外出張中であったり、体調が悪かったり、して一口で言えば巧妙に責任を回避しつつ現場に玉を投げ返す。その現場と言っても、爆弾投下の場所とは遠く離れた場所に分散し、通信手段の発達により、米国と英国の基地に分かれ、かつ複雑に権限が絡み合っている。

重要な攻撃が、実に危ういデータのやり取りの中で決められること、そもそも他国の領土に、テロリストがいるとはいえ、勝手に攻撃していることなど、唖然とするが、考えて見ればイギリスもアメリカもそんな事は今まで散々やっているのだった。

みんな、誠実に義務を果たしているだけなのだが、無垢の犠牲が生まれるのだ。

 

映画の感想 ガンパウダー・ミルクシェイク  ★★★☆☆

殺し屋の母親に育てられ、捨てられたやはり殺し屋の娘が、女の子を助けたために組織に負われる羽目になり。。。という作品。

リアリティーはないです。女性だけで経営されている図書館を装った銃砲店に逃げ込み、消え去った母親も現れ、女性だけで、男だらけの組織に立ち向かい、度胸と知恵を尽くして引き分けに持ち込む、というところか。

女を馬鹿にするなよ、ライフルも撃ちまくれるし、強いのだ、という主張があると言えばあるが、銃撃戦をとにかく楽しめば良いのかも知れない。

グロではないのは良かった。

こんな作品もあるのだなあ。

 

映画の感想 悪人伝  ★★★☆☆

すっかりマブリーファンとなってしまった私。アマプラで探した作品。マブリーは強く、凶悪なヤクザの親玉役。映画としては異常な連続殺人犯をヤクザと警察が協力して追い詰めていく面白さはあるのだが、マブリーファンとしては、最後に警察に自首し、やや煮え切らない結末のシーンを迎えるマブリーが損な役回りに見える。あの結末は、ちょっと納得出来ないなあ。取って付けたようで。警官が悪徳に見えてくる。凶悪なヤクザだから仕方ないのだけれど。

プロット的には、甘いところがいくらでもあるが、バイオレンス映画の展開としては文句はない。もっとマブリーが活躍する映画を探そう。

悪人伝(字幕版)

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映画の感想  13人の命 ★★★★☆

タイで実際に起きた、サッカーをやっていた12人の少年とコーチ計13人が、深い洞窟に遊びに行くと直後に豪雨となり、洞窟が浸水し、13人が奥深く閉じ込められてしまうという、実際にあった事件に基づいた映画である。

13人とも生還するのだが、その過程で救助にあたった人員の中から2名がなくなっている。

世界中から、特に優れたダイバーが集まり、タイ側の人員との確執などもありながら、まず13人の生存を確認し、食料や酸素、電源を経路に配置し、そして助け出すために

(水没した細い、曲がりくねった洞窟を通って、13人を救出するために、)とんでもない方法を案出し、実行し、成功する。

その過程では、百戦錬磨のダイバー達も、体力・精神がぎりぎりの縁に経つ場面もある。

 感心したのは、少年達がコーチの指導の下、瞑想するなどして平静を保っていたこと。無国籍であったコーチの素晴らしさよ。彼の謙虚さと知恵は、東洋的なものが感じられた。大雑把な言い方になるが。

 事実の重みに乗った映画ではあるが、やはり感動した。

 プロの矜恃、困難に立ち向かう姿勢は大したものだ。

 

映画の感想  みんな元気  ★★★★☆

妻に先立たれた老境の父親が、子供たちを訪ね廻るが、厳しく育てた子供たちは、父親には言えないそれぞれの事情があって。。。と言うお話。

ストーリーは、ある意味ベタで予想通りに進むが、展開の中で、ロバート・デニーロ演じる父親が、鋭い観察眼を持っていること、過去に対する反省の演出がなかなか良かった。

 これは、ロバート・デニーロを見る映画だ。べたに、予定調和的なストーリーになるところを押さえた何気ない演技で人物を際立たせている。

現場の労働者であったにしては、小綺麗すぎるのではないか、子供を叱る表情がかっこよく決まりすぎているのではないか、などと思わないではないが、やはり上手い。

 ずっと父親の心情を追って、ラストシーンのハッピーなパーティに至ると、涙腺が緩みます。 その辺は確かにありがちな演出なのだが、物語としてはそれで良いと思う。父親の悲しさ、反省、人生の難しさがデニーロを通じて感じられればそれでいい。

★はやや甘い四つ。

PS  みんな元気という邦題は良くないのでは。fine ということばのニュアンス、必ずしも元気でなくとも、とりあえず大丈夫、と言うようなニュアンスをくみ取るべきではと思いました。

みんな元気

みんな元気

  • ロバート デ・ニーロ
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